キュートなmotorcycle
SUZUKI GAGのお話。
1980年も中頃、駅までの通勤用に“SUZUKI Shoot”っていう特に変わり映えのしないスクーターに乗っていた。駅の駐車場に置いておくのに派手なmotorcycleは似合わないしイタズラされやしないかと不安である。
“SUZUKI Shoot”はセル一発で快調に走り、2サイクル特有の燃費の悪さにさえ目をつぶればなんら問題のない足であった。
何のトラブルが原因で“SUZUKI Shoot”を「オートショップ・フクイ」(現MotoPower)へ持ち込んだかは定かではないが、帰りの足として借りた代車が“SUZUKI GAG”だった。
店頭展示車として試乗に使われたモノで1000kmちょっと走っていたが、転倒の痕もなくきれいなそして可愛いバイクだった。
“SUZUKI Shoot”が直ってくるまでの2〜3日は通勤にも使わずにガレージの片隅で返却されるのを待っていたが、眺めていると欲しくなる。惹かれるのですよね〜こういうキュートなmotorcycleに。
“SUZUKI Shoot”が直ったと電話連絡をもらった時にはもう愛情は“SUZUKI Shoot”から“SUZUKI GAG”に移っていた。
わたし:「店長、“SUZUKI Shoot”はもういらないから“SUZUKI GAG”と交換してくれない?」
店 長:「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一度言い出したら他の意見などきかないオトコであるわたしはもうすでに“SUZUKIGAG”は自分のものと決めていたのである。
あれから20年を経た今も“SUZUKI GAG”は細部の部品交換を行っただけでわたしのガレージで惰眠をむさぼっている。
SUZUKIに部品がなくなり、共用部品以外は入手できなくなった今でも、完全なオリジナルの状態ですぐに走り出すことが出来る。
その頃の競合と言えば、YAMAHA YSR50やHONDA NSR50があった。これらもGAG同様に小さいけれど走りは一級品。
チューニングパーツを装備すれば並ではない走りを披露したのである。しかしわたしから見たらぜんぜん可愛くない。
走らなくったって人気が無くったって、こんなふざけたかたちのミニサイズで最初に世に出た“SUZUKI GAG”にわたしは心から拍手を送る。
スズキ GAGは1986年に発売された50ccのバイクです。



