つい先日、大洋モータースさんから「新しいBeat用のセンター2本出しマフラーが出来上がったから写真撮影をお願い」って連絡をいただきました。
 
2001年7月に知り合いの紹介で訪問したのが大洋モータースさんと最初の出会いでした。
それまで取り付けていたフジツボのマフラーは気に入ってはいたのですが、音質が平凡だったのと音量が静かすぎました。JASMA認定だとあのぐらいの音量だったのです。

静かなのが悪いとは思いませんが、なにせ非常に低い車高のBeat。
背の高いワンボックスっていうかミニバンが流行のご時世なので、「なんじゃこりゃ!」ってなくらいに小さすぎて目立ちません。
 
ワンオフマフラーってどこに頼んで良いかすら知らなかった頃のことです。
その時に紹介をいただいたのが大洋モータースさん。
一番最初に作っていただいたTempest Muffler-W(正式名Type I)はわたしのマフラーですが、今やType V(タイプ5)まで進化を遂げていたのです。
仕事とは言え、新しいマフラーはとっても気になる。ましてや大好きなセンター2本出しと来れば気になるを通り越して欲しくなりそうです。
 
そして出来上がってきたマフラーを見せていただいたときは無言になってしまうほど(実際そうでした)魅力ある仕上がりになっていました。
なだらかなRを描いて隔壁式の太鼓に入る入り口と出口の形状、Y字型に繋がるカーブの絶妙な流れ。そして出口は楕円形状となっていました。
ダブルの出口は高回転での快音を求めた場合には最適の形状。 排気干渉を利用した抜けるようなテノールを奏でてくれます。
 
それにしても見事なまでのバフ仕上げ。
こんなに綺麗なオブジェ(あえてオブジェと呼びたい)を本当に取り付けて走ってイイの?って気がします。
いけないダメだ、わたしの仕事はこのType Vを撮影することなんだと思ってもやはり気持ちが揺らぐこと。
 
欲しいものを目一杯の愛情を込めて撮影できるのは幸せだという気持ちと共にそれを欲しいという欲求が心の葛藤を呼び覚まします。
 
そんな訳で出来上がった写真が右側のものです。

今日はついにTR660マフラーをわたしのBeatに取り付けました。
Tempest Muffler Wを外して久しぶりに眺めるとかなりゴールドに焼けています。
隔壁式なのですが、かなり抜けはイイのです。
新しいTR660を取り付けます。バフ掛けされたピッカピカのマフラーを付けるのは初めてなのでドキドキもんでした。
 
取付に要した時間は約30分。(作業の写真はありません)
バンパーを取り付ける前に写したものが右の写真です。

そしてバンパーを元に戻してリアから見たのがその次の写真。
 
さて、一番興味があるのがTempest Mufflerとのサウンド比較。しかしこれは次回のお楽しみとしておきます。
今日はTR660の走行中の音は採ることが出来ませんでしたが、停止状態でのアイドリングと空ぶかししたときの音をサンプリングすることが出来ました。
 
アイドリング音はTempest Mufflerが少し金属的な音がするのに対してTR660はまとまりの良い揃った感じの重厚な低音であることです。
徐々に回転を上げて行くとバスからテノールに変わります。
6000回転あたりから少し甲高い音になってきますが、Tempest Mufflerと比べると音量は小さめで一安心。
停止時にアクセルを煽ってみると軽い感じでタコメーターの針が上下するのは気分だけではなくかなりレスポンスもいいと思われます。 
 
Tempest Mufflerの場合は金属音の混じったテノールからメゾソプラノって感じです。音量は大きめです。
 
どちらの音がいいかと聞かれた場合にはちょっと迷いますね。
ちょっとヤンチャで歯切れのいい音を響かせるTempest Mufflerに対して、気持ちよく揃った低音から乱れのないままでふけ上がって行くTR660のサウンド。低音がとてもセクシーなんですよ。
 
当分はふたつのマフラーをとっかえひっかえしながらしばらくの間比べてみたい気がします。


2003年01月03日(金)
Tearoomに書き込みましたある計画とは?五分の三とは?
Titanで作るのでもありません。もし作ったとしたらべらぼうな価格になるそうです。
わたしが欲しいもの。小さな物好きってことでスケールダウンした“TR660 Type V”だったのです。
それのスケールが五分の三です。
でもオリジナルより手間も・・・そして費用も・・・だって治具がない。みんな手曲げ。
フルステンレスの3/5スケール、その名も“TR660 Type VI(6)”
これってめちゃくちゃ可愛いんじゃないでしょうか。
部屋やガレージに飾っても良し、3/5スケールのBeatを作ったらそれに取り付けても良し。
全く本物と同じように制作していただいています。

2003年01月25日(土)
TR660 Type VIが完成しました。
もうめちゃくちゃ小さくて可愛いマフラーです。
でも写真で見ると上に掲載してある実物のTR660との区別が付かないぐらい。
それでは右側の写真をクリックして下さい。比較のためにタバコ(ありきたりの比較)を同時に写してあります。
Type VとType VIの違いはテールエンドの処理が違うんです。Tempest-Wと同じ丸の二重管で制作してもらいました。
このテイルエンドがすでに存在していたわけではないのです。まったく最初から制作してもらいました。本物のアートですよこれは。
そしてこれと同じモノは二度と作れない(作らない)
なんでかと言うと「べらぼうに手間がかかる」ということでした。(請求書が怖い!)

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「テンペストマフラーW」の製作をしていただいたのは大洋モータースさんです。

音に形にパワーにこだわりを持つ本物のプロの仕事をしていただけます。
独自のマフラー及びアクセサリーパーツ以外に、お客様のご要望のオリジナル商品及びワンオフパーツも受けていただけます。

TR660 for Beat<br>現在は生産終了のため入手は不可です。

50kmほど走行した後の焼け具合です。
綺麗なゴールドに焼けていました。

バンパー取り付け前の状態

バンパーを取付けた状態

TR660 Type IV (3/5 Scale)

 

比較のための写真です