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Panasonic LUMIX DMC-LX3

高級コンパクトデジタルカメラ?

春になるとカメラの虫が冬眠状態から醒めてムクムクと芽を出し始めます。

昨年(2009)の春に購入したLX1の後継機としてLX2があり、その最新型がLX3。
他メーカーや他機種のコンパクトデジタルカメラが早いものでは3ヶ月、長くても1年でモデルチェンジする中、このLX3は2008年8月発売なので最新型と呼ぶには気が引けるのですが、発売されてから1年7ヶ月もカタログ落ちせずに残っているのにはなにか訳があるのではないかと気になっていました。

高級機では当たり前のファームウェアアップデートも最初のVer.1.0から1.1・1.2・1.3・2.0そして2.1と着実にアップしてまして、その中にはバグ取りもありましたが機能向上のためのバージョンアップもあり、メーカーの心意気を感じさせてくれるカメラです。

コンパクトデジタルカメラとしてはちょいとお高い金額ながら割に売れているようで、中古機として市場に出ているのは少なくてカメラのキタムラさんのネットに掲載されている数は6台(2010年3月23日現在)しかありません。

奈良のカメラのキタムラさんの中古コーナーでふと見つけたLUMIX DMC-LX3。

家電メーカーの作ったデジタルカメラ

LUMIX DMC-LX1を昨年の春に買ったのがキッカケでPanasonic製のデジタルカメラに興味が出てきて、その時期に発売されていたコンパクトデジタルカメラの最上位機種がLX3。

LX3は2008年8月から発売されていた機種で、2010年3月現在でもPanasonicのカタログにはコンパクトデジタルカメラの最上位機種として鎮座しています。

デジタルカメラの購入相談

2010年3月17日の昼、あるお客様のご子息からカメラの相談がありました。
仕事柄、カメラ購入の相談はよくありますので出来る限りのアドバイスをしています。

この日もCanon PowerShot Gシリーズの相談を受けました。
Gシリーズといえば最新型はG11、その前はG10・G9・G7です。
G7以前のモノとはカメラ形状が変わりまして、クラシカルな外観をしたカメラらしいカメラになっています。
写りはもちろん安心して使える安定感があって、これならお薦めしてもまず間違いはありません。

しかし今回はGシリーズの相談を受けながら「こんなカメラもイイですよ。」と話を持ち出したのがリコーのGX200とPanasonicのLX3です。

GX200の旧型にあたるGX100はわたしの一番のお気に入りカメラですし、LXシリーズ(というよりPanasonic製)はLEICA設計のレンズを搭載した、これまた通好みのカメラです。

今回相談されたお客様は中古をターゲットに考えておられるようなので、お勧めはG7からGX100かLX3に絞りました。
G7は大ヒット商品なのでどこの中古カメラコーナーに行ってもたいてい1台や2台置いてある機種。
価格もこなれていてカメラのキタムラさんのネット中古(2010年3月18日現在)をちょっと見てみました。
CANON G7は29,800円〜15,800円の幅で28件。(2006年10月発売)
CANON G9は49,800円〜19,800円の幅で23件。(2007年9月発売)
CANON G10は49,800円〜19,800円の幅で23件。(2008年10月発売)


RICOH Caplio GX100ですと32,800円〜24,800円の幅で20件。(2008年2月発売)
RICOH Caplio GX200で36,800円〜28,800円の幅で7件。(2008年8月発売)


Panasonic LX1は19,800円〜9,800円の幅で35件。(2005年8月発売)
Panasonic LX2は26,800円〜18,800円の幅で47件。(2006年8月発売)
Panasonic LX3は31,800円〜26,800円の幅で6件。(2008年8月発売)

すでに持っているLX1を使っていて気になるのはSDHCの大容量カードが使えないこと。シャドー部に多少ノイズが多いこと、バッテリーの持ちがRICOH GX100よりも短いというのがあります。
2005年発売のカメラですので、参考までに記してみました。

お勧めは安全なところでG7。欠点はRAWで撮影が出来ないこと。画角は広角側が35mmでちょっと狭いこと。広角側の35mmで歪曲収差が大きいこと。

GX100はかなりお薦めなのですが、望遠側がG7に比べて弱いこと。その分広角が24mmなので魅力があり、マクロにも強いのが特徴。

使ったことはなかったのですが一番のお勧めはLX3で、広角は24mmから60mmまでの2.5倍ズーム。
LEICA設計のレンズDC VARIO SUMMICRONの明るいレンズを搭載したところに惹かれます。

とまあ、こんなことを話していたら自分が欲しくなってきました。

LUMIX DMC-LX3をカメラのキタムラで発見

相談を受ける2日前の2010年3月16日、たまたま立ち寄ったカメラのキタムラさんの中古品のショーケースの中でブラックボディのLX3が置いてあるのを発見。
キタムラさんのネット中古には掲載されていなかったので気づかずにいました。

その時はスルーしたのですが、二日後に再び立ち寄ったときにもまだショーケースにありました。

じっと見ていると欲しくなってきます。スペックは判っていますし、表示価格もなかなか魅力的です。
店舗の評価はABランクですが、ここのキタムラさんの評価は厳しくて他店のAランクと変わりません。

付属品の欠落も無し。
発売初期の2008年に製造されたものなのか2009年に製造されたものなのかはシリアルNo.の表示である程度察しが付きますし、中のファームウェアが1.xだと旧型で2.0あるいは2.1になっているようでしたら2009年2月以降に販売された機械だと思われます。(確実ではないですが)
※製造番号の頭から3桁目が製造年で次が製造月

製造番号はFK9BA001900


店員のTさんにお断りして手持ちのSDカードをそのカメラに挿入してテスト撮りをさせていただきました。
撮影データを先に見て動作確認をしてから購入を決めたかったので店頭のLX3の取置を依頼しました。

早速、事務所に戻ってデータを見てみました。
JPGと同時にRAWデータで撮影しているデータを見る限り不都合な箇所は無さそうでした。

その日の夕方に再びカメラのキタムラさんへ出かけ、取置いただいていたLX3を身請することにしました。
商品を確保してくれていたキタムラのタツミさんはお出かけのようでしたが井上店長がいらっしゃいましたので取置していただいているLUMIX LX3を出してきてくださいました。

更に店長曰く、「明日から割引セールなので、これも値引きしておきますね。」
3月19日から大和郡山ジャスコがプレオープンなんだそうです。
ラッキーにも店頭の表示価格の¥28,800から1割引の¥25,920で購入してきました。

購入経緯は以上。

LUMIX DMC-LX3の特徴

LUMIX DMC-LX3(以下LX3)を買った大きな理由は24mmの広角レンズが付いていることF値が2.0〜2.8と大変明るいこと。
それとDC VARIO-SUMMICRON(バリオ・ズミクロン)というレンズに惚れたことです。

LX1や他機種との比較はネット上を探せばいくつも出てくるので、ここではわたしが感じたことを書いてゆきます。

一番驚いたのは付属のソフトにSILKYPIX Developer Studioが付いてきていること。
このソフトはRAW現像する方なら大抵はご存知なんじゃないかと思うほど有名なソフトです。
市販されているものは大抵のカメラが吐き出すRAWデータを読めるのですが、これはLX3専用ということで他機種からのRAWデータは読めませんでした。当然ですね。
しかし同じPanasonic製のLX1から吐き出すRAWデータぐらいは読めても良さそうなんですがね。これがダメ。
LX2からは対応しているようです。LX1のRAWデータも読めるようにして欲しかった。

SILKYPIX Developer Studioの良さはレンズが持っている収差の補正が出来る事。
広角側で撮影した場合、歪曲収差の影響で周辺部分が樽型に歪むのを補正出来ます。
アオリ補正も可能なようです。

ハードの部分の違いでは2GBまでのSDカードしか支えなかったLX1に対してLX3では32GBまで使用可能だそうです。
一部のデジタル一眼レフ以外はすべてといっていいほどSDカード。
そして速度がだんだん速くなっているSDHCカードが使えるのは便利です。

カメラ本体でちょっと気になったこと。
裏蓋を開閉するノッチがか細い樹脂で出来ているので、これが折れたら底蓋は閉まらなくなってしまいます。この辺りはちょっと華奢ですね。
上面に付いている撮影モードを切り替えるダイヤルの節度はあるのですが、クリックがちょっと弱い気がします。
もうちょっと固めのほうが不用意に回してしまうことが無さそうです。これはLX1と比べての話。

起動速度はLX1とほとんど大差ありません。電源スイッチをオンにして撮影が可能になるまでの速度は一眼レフ並みとはいかなかったようです。

LX1からLX3になって一番気に入っているのは上面にホットシューがついたことです。
外付けのストロボを使わない方が大半でしょうが、ここにホットシューアダプタを取り付けてコメットストロボを駆動することがある方にとっては重要なパーツです。

絞り値も倍数系列になっていてF2とF2.8のあいだは3等分された値が表示されるので、フラッシュメーターを使うときにはとても有り難い設定です。

PanasonicとLEICAの関係

Panasonic FX01 →LEICA C-LUX 1(2006年)
Panasonic FX30 →LEICA C-LUX 2(2007年)
Panasonic FX37 →LEICA C-LUX 3(2008年)
Panasonic LX1 →LEICA D-LUX 2(2005年)
Panasonic LX2 →LEICA D-LUX 3(2006年)
Panasonic LX3 →LEICA D-LUX 4(2008年)

購入後、初めての屋外テスト撮影です。

2010年3月30日(火曜日)

空気は冷たいですが、空は見事に晴れ渡った気持ちの良い日和。
奈良市の氷室神社に咲き誇る「枝垂れ桜」を見にゆきました。

昨年の春と同様にぺぺ子をバッグに入れて奈良公園の散歩です。
氷室神社から公園を抜けて浮見堂へ。

昨日降った雨で空気は澄み切っていて花粉の飛来も少なかったようです。
※DIN80で撮影

1/800, F4.0

1/320, F2.8

1/500, F4.0

1/800, F4.0

1/125, F2.2

1/800, F4.0



パープルフリンジのテスト

カメラのレンズでいつも気になるパープルフリンジのテストです。

屋外で撮影した写真を見てもある程度は想像がつきますが、こうやって撮影すると一目瞭然。

1/30, F2.0

1/25, F2.8


あの嫌なパープルフリンジがほとんど無いレンズはなにを撮影しても柔らかくて綺麗な描写をするものです。
このDC-VARIO SUMMICRONは予想以上に素晴らしい描写をするレンズでした。